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お勉強ノート あるいは、未来の自分へ向けた経過報告

お勉強のためのメモです。主なコンテンツは京都新聞の社説と心理学関係書籍の縮約、英文教科書の和訳です。目指しているのは「チャーリー・ゴードンの『経過報告』」。

第2章 信頼概念の整理(8)・・・ふたたび信頼のパラドックスについて

ふたたび信頼のパラドックスについて(原文:2613字 縮約:871字) まず第1のパラドックス―信頼が生まれやすいのは信頼が必要とされない安定した関係においてであり、信頼が必要とされる社会的不確実性の高い状況では信頼が生まれにくいというパラド…

第2章 信頼概念の整理(7)・・・信頼と信頼性

信頼と信頼性(原文:1327字 縮約:442字) 信頼は相手の信頼性の評価とされている。ここで信頼性とは、相手が実際に信頼に値する人間であるかどうかを意味している。すなわち、信頼性は信頼される側の特性であり、利他的ないし倫理的な行動を生み出…

第2章 信頼概念の整理(6)・・・信頼概念のまとめ

信頼概念のまとめ(元記事:1263字 縮約:421字) 本書では最初に、自然の秩序に対する期待は信頼に含めない。 能力に対する期待と意図に対する期待との区別では、能力に対する期待は信頼の概念から除く。 安心と信頼の区別は、それまでの区別のよう…

第2章 信頼概念の整理(5)・・・社会的不確実性と用心深さ

社会的不確実性と用心深さ(原文:1762字 縮約:587字) 社会的不確実性が存在している状況では、他者との相互作用に際して用心深くふるまう必要がある。このことは、信頼が意味をもつ状況は、同時に用心深さが必要とされる状況であることを意味して…

第2章 信頼概念の整理(4)・・・信頼と安心

信頼と安心(原文:2904字 縮約:967字) 本書で扱う信頼とは、相手が自己利益のために搾取的な行動をとる意図を持っていると思うかどうかに関わる限りでの信頼である。しかし、信頼の意味をこのように限定した場合にも、まだ、2つの異なった内容 ー…

第2章 信頼概念の整理(3)・・・能力に対する期待と意図に関する期待

能力に対する期待と意図に関する期待(原文:2279字 縮約:758字) 信頼を道徳的社会秩序の存在に対する期待として定義した場合にも、そこには質的に異なったいくつかの内容が含まれている。 筆者らは、①相手の能力に対する期待としての信頼と、②相手…

第2章 信頼概念の整理(2)・・・自然の秩序と道徳的秩序に対する期待

自然の秩序と道徳的秩序に対する期待(原文:1331字 縮約:443字) 信頼(trust)のもっとも広い定義としては、ルーマン(Luhmann,1979)の定義を援用した、「自然的秩序および道徳的社会秩序の存在に対する期待」という、バーバー(Barber,1983)の定義があ…

第2章 信頼概念の整理(1)・・・信頼の多義性

第2章の目的は、信頼についての概念整理を行う。すなわち、第1章で示したパラドックスは、我々が普段、信頼という言葉に含まれる多義性を区別していないことに由来することを明らかにする。 「信頼」の多義性(原文:1422字 縮約:474字) 例1 以…

第1章 信頼のパラドックス(5)

「見極め」実験(原文:2986字 縮約:995字) 第3パラドックスという表現の背後には、この2つの実験の先を行く実験がある。 この実験(菊池・渡邉・山岸,1997)では、「囚人のジレンマ」と呼ばれる状況で、自分のお金を相手に渡すかどうかの決…

第1章 信頼のパラドックス(4)

原文:8826字 縮約:2872字 第1のパラドックス 信頼についてのもう1つの常識的な考え方は、信頼は親子の間や家族の中、顔見知りの関係が長く続いている安定した共同体の中で生まれたとする「常識」 ー 信頼の育成には社会的不確実性が存在しない環…

第1章 信頼のパラドックス(3)・・・社会的不確実性と信頼

社会的不確実性と信頼(原文:874字 縮約:291字) 信頼は社会関係の潤滑油としての役割を果たす。このことは多くの社会科学者に共有された理解であり、信頼の存在意義が、「社会的不確実性」を前提としていることを意味する。 レモン市場のような、相…

第1章 信頼のパラドックス(2)・・・レモン市場問題

レモン市場問題(原文:1324字 縮約:441字) 信頼は対人関係ないし社会的交換関係を促進する潤滑油としての役割を果たしている。この理解は、信頼を研究するにあたってのいわば出発点としての常識と言える。 ここで、経済学でよく使われる例として、…

第1章 信頼のパラドックス(1)

第1章 信頼のパラドックス(1)(原文:3343字 縮約:1109字) 人間が社会的存在として生きていく上での「信頼」の重要性は、どれほど強調してもしすぎることはない。 これに対して、「私は他人をまったく信頼していない」と言う人もいるだろう。…

信頼の構造・・・序章

序章(6722字 縮約2235字) 集団主義社会は安心を生み出すが信頼を破壊する。 ここでは、人々が集団の内部で協力しあっている程度が、集団間で協力しあっている程度よりもずっと強い社会、「内集団ひいき」の程度が特に強い社会のことを集団主義社会…