読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

お勉強ノート あるいは、未来の自分へ向けた経過報告

お勉強のためのメモです。主なコンテンツは京都新聞の社説と心理学関係書籍の縮約、英文教科書の和訳です。目指しているのは「チャーリー・ゴードンの『経過報告』」。

第1章 信頼のパラドックス(2)・・・レモン市場問題

山岸俊男「信頼の構造」縮約

レモン市場問題(原文:1324字 縮約:441字)
 信頼は対人関係ないし社会的交換関係を促進する潤滑油としての役割を果たしている。この理解は、信頼を研究するにあたってのいわば出発点としての常識と言える。
 ここで、経済学でよく使われる例として、ジョージ・アカロフ(Akerlof,1970)により導入された、「レモン市場」について紹介しておこう。レモンとはアメリカの俗語で、隠された故障のある中古車のことである。
 買い手には故障の有無を簡単には見分けられない。買い手は、問題のある可能性を考慮に入れた上で値段の交渉をする。そのため、レモンであった場合には売り手にとって儲けが大きいが、レモンではない場合には売り手にとって儲けが小さい。
 そうなると、仕入れ値も安いレモンを売りつけようとする。そして、中古車の多くがレモンである可能性がいっそう大きくなる。結局は、中古市場にはレモンがはびこり、売り手にとっても買い手を見つけることが困難だという事態が発生する。買い手がセールスマンを信頼できた場合には、このような問題の発生は避けられたはずである。