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お勉強ノート あるいは、未来の自分へ向けた経過報告

お勉強のためのメモです。主なコンテンツは京都新聞の社説と心理学関係書籍の縮約、英文教科書の和訳です。目指しているのは「チャーリー・ゴードンの『経過報告』」。

第2章 信頼概念の整理(7)・・・信頼と信頼性

山岸俊男「信頼の構造」縮約

信頼と信頼性(原文:1327字 縮約:442字)

 信頼は相手の信頼性の評価とされている。ここで信頼性とは、相手が実際に信頼に値する人間であるかどうかを意味している。すなわち、信頼性は信頼される側の特性であり、利他的ないし倫理的な行動を生み出す人格特性を意味する。

 対して、信頼は信頼する側の特性である。もし、特定の人間を信頼するかどうかの判断に、その相手の人間性(信頼性)が正確に反映されているとすると、信頼は、相手の人間性ないし信頼性の単純な反映にすぎないことになる。

 これに対して、信頼は対象の信頼性の単なる反映ではないとする考え方も可能である。相手が信頼できるかどうかの客観的評定にもとづかないでする相手の意図の期待に、信頼の本質があるとする考え方であるが、ここではとりあえず、信頼と信頼性は異なった概念であり、前者は信頼する側の特性であること、また後者は信頼される側の特性であることを強調しておくにとどめる。

 経済学者や政治学者、社会学者などの社会科学者による信頼に関する議論で扱っているのは、信頼される側の性質である信頼性である。